図書館戦争

タイトルと設定は以前から気になっていたが、基本的にハードカバーの本は読まないので手をつけていなかったシリーズ。最近こちらでもアニメ版が放映され、これとwebラジオが面白かったので手を出してみた。……そのまま「危機」、「内乱」、「革命」、外伝まで一気に読んでしまった。
舞台は図書の検閲法が制定された日本。政府直属の検閲組織「良化機関」に対抗すべく、武装化した図書部隊。この隊員に憧れて入隊した主人公、笠原郁と、その教官や周辺の環境を描いていくラブコメだ。
レーベルは電撃文庫なので基本的にはラノベ（悪い意味でなく）。図書館や出版業界の問題や日常のアクシデントを描いた「図書館」部分、内乱状態の日本での政争、戦闘を描いた架空戦記的な「戦争」部分に、ラブコメ要素を絡めまくっている（笑） この辺のバランス感覚が絶妙で、特に個人的には「図書館」的な要素が独特で面白いと思った。設定的に「Ｒ.Ｏ.Ｄ.」に近い面もあるが、より地に足がついた感じだろうか。今更ではあるが、この辺りの要素が好きな人にはオススメのシリーズだ。
ただし、シリーズが進むにつれてどんどん甘くなってくるので、ラブコメ耐性が低い人にはお勧めできない（笑） とくに外伝には要注意だ。