べしゃり暮らし

ろくでなしブルース」でお馴染み(って古いなオイ)、森田まさのりの新作。週刊ジャンプで連載していた時はたまに読む程度だったが、だんだん面白くなっていよいよ、というところで突然の連載終了。残念に思っていたら、青年誌に移って再開されるとのこと。新規連載分のコミックが発売されたので、この機会にまとめて読んだ。

ストーリーは「学園の爆笑王」として有名な主人公、圭右が、もう一人の主人公、潤と出会い、芸人を目指すという話。
最初は「学校によくいるちょっと面白い奴」だった圭右が、いかに成長していくかが描かれている。

さすがにベテランの作者だけあって、シナリオや伏線はよく練られている。脇キャラも秀逸で、ネタにされる校長、相手にされないライバル、コンビの仲に問題のある先輩芸人など、癖のある人間が揃っている。最近の風潮である、一発ネタやキャラ芸に対して疑問を呈しつつ、しっかりトークの「ネタ」まで描写している。つまりマンガの筋を考えながら、出てくる芸人の漫才ネタまで考えているということで、これもある意味中身の詰まった濃い作品と言えるだろう。

連載誌は読んでいないが、話は初の舞台(Mー1の予選)での大コケから立ち直ったばかり。これからどういう展開になるのか、とても楽しみだ。