ヴァルドラ

こちらは新作。最近の大型ゲームらしい、ギミックとコンポーネント満載のゲームだ(笑)
プレイヤーは各地で宝石を集め、それを貴族に持って行って得点に変える。宝石は5種類あり、入手するには対応した装備を購入しなければ……といった感じで、複雑そうだが初めてみると、イラスト付きでわかりやすい手順になっている。
ギミックで特徴的なのは、カードを置く木の台があり、そこで本のようにカードをめくっていく。このカードには装備(特定の宝石を入手できる)と契約書(特定の宝石を持って来いという指令)の2種類があり、コインを消費すればページをめくって欲しいカードを探すことができる。契約書を集めて達成しないと得点にならないので、それに対応した装備を集め、また欲しい契約書を集める必要がある。
手番での移動は比較的自由だが、街で区切られているのでどこでも行けるわけではない。宝石は、対応する装備があれば一度に複数拾うこともできるので、移動〉採集〉契約達成のサイクルを効率良くこなすことが重要になる。契約も、多数の色を集めるか、特定の色に絞って集めるとボーナスが入る。これを他プレイヤーと競いながらゲームを進めていく。
ルールやギミックは多いが、やるべきことはシンプルで、わかりやすいゲームだ。コイン、装備、食糧、宝石と必要なリソースは多いが、入手法は複数あり、手詰まりになることはない。カツカツのゲーマーズゲームではなく、初心者でも大型ゲームのギミックを楽しめる冒険ゲーム、といった感じだ。もちろん突き詰めていくとシビアなタイル争いや微妙な妨害もできる、味のあるゲームだ。
最近は重量級ボドゲと軽量級カードゲームを交互に遊んでいて、ちょっと中途半端な感じはした。安定した評価の佳作、といったところかな。